ニュース/ブログ
news/blog
ルージュの伝言
ユーミンの名曲『ルージュの伝言』は、以下のような内容になっています。
「彼氏の浮気をしかってもらうために、当該彼氏の母親の元に行く。」
よくよく考えれば、驚愕の内容です。
40年以上生きていますが、このようなシチュエーションは、見たことも聞いたことも(幸いにして体験したことも)ありません。
・彼の恋愛は、浮気である(=本気ではない)と確信している
・彼が浮気をしていても、まだ彼のことが好き
・彼女と彼の母親との信頼関係が、彼と母親の関係以上に強い
という極めて稀な前提で初めて成立する曲です。この曲が発表された1975年当時はありえた設定なのでしょうか。
たとえば、山崎豊子の『華麗なる一族』的な政略結婚をしていて、閨閥であるという体面のほうが、より重要な婚姻生活の場合、このようなことはありえるかもしれません。
彼の母親も、当該政略結婚の上で生活している利害関係人である以上、離婚をとどめる立場にあります。
その場合の彼の母親の叱り方は以下のようなものになると推察します。
「ちょっとあなた、いい加減になさい。結婚は家と家の関係なの。あなたもこの家で生まれ育った以上はおわかりのはずよ。何よりも大株主の●●家から嫁取りをしたことが大事で、その繋がりのお陰で毎日贅沢な暮らしができているのよ。おんな遊びは、ばれないようになさい」(おんな遊び容認してるやーん)
しかし、いささかノー天気な曲調から察するに、こういった大時代な背景はないように思われます。
昨今、youtubeでよくユーミンの曲を聴くのですが、この曲を聴くたびにこのような自問自答を繰り返しています。
そんなことより、いったいなぜ彼女が「彼の恋愛は、浮気である(=本気ではない)と確信している」のか、その根拠が知りたい筆者からは以上です。