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めぞん一刻

今日は、名作マンガ『めぞん一刻』について書きます。

先週長野県で泊まっていたペンションにこのマンガが置いてあり、手に取って読みました。小職の世代にとっては忘れられない名作マンガです。

思えば、最初にこのマンガを読んだのは、高校生の時でした。寮の友人から貸してもらいました。

テレビもゲームも当然スマホもない寮において、マンガはかなり有意義な時間のつぶし方であり、相当量のマンガが流通していました。

そのころに接したので他に記憶に残るのは『ツルモク独身寮』でした。ああいう微妙なお下劣さが男子寮にはGOODでした。同じお下劣でも、『稲中卓球部』に接したのは大学生になってからでした。

当時の寮生はたいがい一度は『めぞん一刻』にはまっており、

・響子さんはいつ五代君のことを好きになったのか?

・ナイスバディの響子さんの3サイズは?

・もっと早期にこずえちゃんを選ぶべきではないか?

などを夜な夜な議論していました。

『めぞん一刻』は恋に恋する多感な高校生(しかも男子校)にとっては麻薬のようなマンガです。

これを読んだあとは何だか切なくなって勉強が手につかなくなったことをよく覚えています。多感です。

先週のペンションに置いてあったのは一部だったので、消化不良でした。

合宿と帰省で家族がおらず、ヒマな小職は古本屋に行き、大人買いをしてしまいました。全10巻2000円です。安っ!

読み始めると、たちまちはまってしまい、一瀉千里の勢いで読了しました。

40歳を過ぎて、今さら切なくなって仕事が手につかなくなるようなことはないだろうと思っていましたが、豈図らんや、学生時代と同様の心境に陥ってしまいました。いまだに多感かしら。

昨日から今日にかけて、特にラストのクライマックスに至る8巻~10巻を何度も繰り返して読んでしまいました。真面目なビジネス書なんて最後まで読み通すこともできないくせに泣。

しかし、一方でそんな自分の感情が新鮮でもありました。

普段、KPIだのWACCだのCVRだの、堅苦しい用語を駆使してビジネスの世界を生きている小職ですが、いまだにこんな感情が残っていたのね。

純粋に人を想う気持ちって、何よりも尊いもので、しかもそのころはそう思っていたよね、心から強く。すっかり忘れていたけど。

意外に、自分の気持ちを必死に伝えようとする努力や、相手が何を考えているのかを必死に考える行為は、営業をはじめとするビジネスの本質かもしれません。

思春期を迎える息子を持ち、これから小職ももう一度青春を追体験したいと思います。

(念のために書きますが、具体的な特定の誰かと恋愛関係に陥るというわけではありませんので、悪しからず。ご期待に沿えず申し訳ございません(^^♪)

あの頃に感じた焦燥感や半人前感や大人社会への反骨感情をもう一度思い出して、いっちょ勝負したい。

会社員じゃないし、これはこれで面白んじゃね?

このマンガは80年代に描かれたものです。随所に時代を感じるセリフが出てきます。

「結婚イコール退職」「27歳です。大年増ですわ」など、そういうセリフや大時代な価値観を渉猟しながら読むのもまた一興です。