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愛情の反対は憎しみではない。無関心である。
JTのCFO新貝氏による「JTのM&A」という本を読んだことがあります。
もっぱら、M&A戦略とそれに付随する財務戦略について書かれた本ですが、最終章に氏の考える仕事に対する哲学が記されています。
M&Aの成否は、スキームでもなく価格交渉でもなく契約書交渉でもなく、事後の企業統合(Post Merger Integration,PMI)にあるというのはよく言われる話です。
氏もPMIに直面していました。
買収会社のスタッフと被買収会社のスタッフが、(海外だったので)メールや文書でPMIについて議論しながら進めていました。
細かい仕事の進め方でかなり険悪な雰囲気になっていました。
どうしても買収vs被買収の関係があるので、そうなっていました。
しかし、一度、メールや電話等ではなく、実際に会って話す機会を設けると、途端に両者の壁がなくなり、これまでさんざんやり合ってきた同士が談笑したり、趣味や家族のことを話したりするようになりました。
これを契機に、PMIの作業はスムーズに進むようになりました。
氏は、このエピソードに加え、マザーテレサの名言「愛情の反対は憎しみではない。無関心である」という言葉を紹介しています。相手に関心を持つと、それが尊敬になる。
尊敬すると、それが信頼になる。
互いに信頼できる相手と仕事をすることで、大きな困難を乗り越えることができる。
最初に相手に関心を持つこと、それが仕事を進める要諦である、というのが氏の哲学でした。
著作の大半を占めるM&Aやファイナンスの話題ではなく、最終章のこの部分だけ記憶に残りました。
これこそ、私も仕事を進めるうえでもっとも大事にしたいことだと思います。