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ビールは美味い

ビールは美味い。何がどう美味しいのか、分析してみた。

ここまで行くと、「美味い」というより、「偉い」といっても良いくらいである。

なお、私は数年前に断酒したたため、いまは酒席では最初から最後までノンアルビールであることを付言しておく。

・いつでも美味い

季節感に関係なく美味い。

保存方法を問わないのだと思う。とにかく冷蔵庫に冷やしておけばOKなんだろう。

・どこでも美味い

北海道から沖縄まで、どこで飲んでも美味い(海外はリサーチ不足なため不明)。

高級店でもセンベロでも同じく美味い。

自宅で飲むのも当然美味い。帰宅する手間がないので、気が緩んで酔いやすくなるのもまた良い。

・どの銘柄でも美味い

ドライもラガーもエビスも美味い。私のバカ舌では、発泡酒も十分美味いと思う。

ノンアルビールも最近は相当美味くなってきた。

各社頑張って広告宣伝してくれているが、そんなの不要と思わせるくらい同じく美味い。

・安くて美味い

銀座でワインをボトルで頼むと、びっくりするくらい高い。仕入れや保存にお金がかかるし、ちゃんとしたお店では、ワインを相応に説明できる人材を入れておかないといけないから、そういうコストもかかる。だから高い。責めているわけではない。イヤなら頼まなければよいのだ。

しかし、いかに銀座でも、ビールが極端に高いということはない。メニューを見ずに、「とりあえずビール!」と言えるのはこの安心感があるからだと思う。

・昔から美味い

飲み始めて約30年。昔から今に至るまで同じく美味い。

各社品質向上のために相当研究開発してくれているが、もう技術的には天井にあるのではないか。それほどに、昔から美味い。

・どんな料理にも合う

これが不思議。

餃子にビールは最高だし、ピザにビールも美味い。焼き鳥とビールはベストマッチングである。鍋もいける。

ポテチとビールは背徳感MAXである。

和食でもフレンチでも中華でも何でもビールで合う。合わないのは甘いデザートくらいである。

・どんなシチュエーションでも美味い

仕事の打ち上げでも、うまくいった祝勝会でも、失敗した残念会でも美味い。出張帰りに新幹線でプシュッとするのは快感である。

スポーツの後は当然美味い。休みの日に昼から飲むのも格別である。

デートでも美味いし(『お酒じゃなくて、君に酔ったようだ』とか言うのだ)、女の子にふられてから飲むビールは、より一層染み込む気がする。

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いつでもどこでも同じ味がするところがキモであると思う。

ワインなんかは、保存方法や作られた時期によって味が違うので、同じ銘柄でも期待した味と違うことがある。

おそらく、ビール会社は品質の維持に相当意を払っているのだと思う。

原材料の仕入れは厳しく選別しているだろうし、仮に品質に差があっても、それを均等にするだけの製造工程を作り出したのだと思う。

品質を維持したまま運ぶ流通網の整備も、大変な努力の成果であると思う。

瓶や缶も、それぞれのメーカーと共同研究して、良いものを作ってきたのだと思う。生ビールを供するためのサーバーも同様である。

以前、アサヒビールの偉い人が日経新聞『私の履歴書』を書いていた。そこで、ビールは、工場から出荷されてからの期間が短い方が美味いから、その期間を最短化するために努力を重ねたという内容が書いてあった。

いつでもどこでも美味いのは、そういう企業努力があってのことなんだと知った。

そういう惜しみない努力を経て、我々の口に入っている。その努力に敬意を表したい。

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お酒を辞める前、しばらくワインを研究した時期があった。

ワインについて語れると、なんだか立派な大人になれるような気がしたのだ。

で、いろいろと飲んでみたのだが、これは当たりはずれがあると思った。

高いのが美味いわけでもないのが難しい。

美味いと思った銘柄が、次は美味くないという事態にも巡り合った。栓を開けてから一晩経つと味が変わってまずくなることも経験した。

ブドウの種類・畑の場所・年度・造り手などの要素によって味が変わるらしい。そこが、ワインが趣味の人にとっては堪らないのだろうと思う。

しかし、ウチのように、まずいワインでも最後まで飲み切らないと許されない家庭では難しい趣味と思った。翌日に持ち越すと味が変わるのがイヤだし、かといってその日に飲み切るほど酒量があるわけでもない。

などなどの経験を経て、思い切って断酒したのだ。別に体調が悪くて医者に指示されたわけではない。

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この、当たりはずれがある度合いや、さまざまな要素があって評価が変わるところが、私の趣味であるクラシック音楽と酷似している。

ベートーヴェンは好きだが、ベートーヴェンの曲がすべて良いと思うわけではない。オケによっても違うし、指揮者によっても違う。ホールによっても違うし、ホールの中の席によっても違うから困る。

人間だから、気合が入っている日もあれば、調子の悪い日もあるだろう。

録音で聞くことも多いが、録音は、その録音した年代によって如実に音質は変わる。

オーディオによっても変わる。オーディオに巨額なお金を投じる人がいるが、高価なワインを買う人と同じ精神構造なんだろう。

(ほとんどの人が知らないと思うが、オーディオをつなぐコードによっても音質が変わる。買ったときについているコードは、あくまで最初のお試しに過ぎず、ちゃんとしたものに変える必要がある。オーディオショップに行くと、そんなマニアックな会話をしているおじさんがたくさんいる。)

この、当たりはずれが堪らないのだ。

だからお金と時間と体力を投じるのだ。

こんなお金のかかる趣味を多く持つわけにはいかないので、趣味はクラシック音楽に全振りする。お酒は、いつでもどこでも同じく美味く、かつ安いビール(今はノンアル)を飲むことにする。

ビール会社に敬意を表してないやんか。敬意を表するなら金落とせや。