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成功者のインタビュー

芸能人(特に女優やアイドル)のインタビューにおいて、しばしば以下のようなやり取りが見受けられます。

Q:どういう経緯で芸能界に入ったのですか?

A1:母親が私の知らない間に勝手にオーディションに応募して・・・

A2:原宿を歩いていたらスカウトされて・・・

Q:どういう経緯で今の地位に立ったのですか?

A:たまたま、映画監督の●●さんに気に入っていただけて・・・。その理由は、わかりません。

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こういう会話を聞くと、強い違和感を覚えます。

「そこに戦略はなかったの?」

芸能界に入るのも、その世界で一流になるのにも、相応の戦略が必要なはずです。また、その戦略の遂行に当たっては、苦労があったり挫折があったりしたはずです。ライバルに負けて悔しい思いをしたり、ここぞというところで失敗して臍をかんだりしたこともあったはずです。

そこを捨象して、

「運と縁」「受け身」

で物事が進んでいったかのように見せる会話に違和感を覚えます。

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絵を描く某デザイナーの話をします。

そのデザイナーは、CDのジャケットを書きたいと思っていました。そのデザイナーは、CDのジャケットを書くにあたり、ひたすら

「正方形」の絵

を描き続けました。それがミュージシャンの目に留まり、ジャケットに採用されました。

ミュージシャンの目に留まったのはたまたまですが、その目に留まる可能性を上げるために、ひたすら

「正方形」の絵

を描くという戦略を実行していたのです。

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芸能人が、その世界でのし上がっていくにあたり、戦略があったはずです。その戦略を実行する際の苦労や挫折があったはずです。そこを引き出せていないインタビューは、あまり価値がないと思っています。

インタビューに際しては、

「運と縁」の話と、「戦略とその実行」の話を峻別した話を聞きたい

と思います。

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我々ビジネスの世界も同様です。

日経新聞の

『私の履歴書』

のような成功者の話を聞く・読むことは多いです。

社長に指名されたとき、

「思いもよらなかった」「青天の霹靂だ」

といった表現を見ることがありますが、20年近く会社員をやった私にはわかります。そんなことはまずありません。最有力ではなくとも、下馬評には上がっていたはずです。そんなことが起きるのは、不祥事で経営陣が一掃されて、傍流が社長になるときだけです。

成功者のキャリアをひも解くときは、

「運と縁」の話と「戦略とその実行」の話を峻別して読み解く

必要があります。