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事務所経営は「達人技?」

いつもお世話になっております。

今日は弁護士事務所運営の話をします。

まず、私が大学時代にやっていた空手の話をします。

まったく違う話をするように見えますが、ぐるっと回って事務所運営の話

に戻ってきますのでお付き合いください。

空手には型と組手があります。

型は、相手ナシで、一人で一連の技を繰り出すもので、見たことがある人

もおられると思います。

型は空手の技の集大成と言われています。

型の修練には、いわゆる型の分解というものをやります。

つまり、型の一つ一つの技について、敵の動きを想定して、なぜこの技

を使うのか、どういうシーンでこの技を使うのか、を理解します。

子供であれば無批判に受け入れるのかもしれませんが、当時すでに大学生

だった私(と同期の仲間たち)は、十分に合理的な考え方を持っていま

した。

つまり、「納得できない」ことが多くありました。

典型的なのが、「受け」をしながら前に進むシーンです。

「受け」をしたあと、「突き」をして、相手を倒してから前に行くのは

よく理解できますが、「受け」(=敵の攻撃を防ぐ)だけをして、さらに

前に進むのは理解に苦しみます。

型の分解は、敵の動きを想定して、一つ一つの技の理解を進めるという

行為です。

型の修練には必須なのですが、上記のような理解に苦しむ分解が多く

ありました。

我々は、こういった現実離れした技を揶揄して「達人技」と呼んで

いました。

話は変わります。

仕事柄、弁護士先生とお話する機会が多くあります。

私の持論がクライアントとの関係性構築に焦点を絞っているため、

それに関する話が多いですが、そこから派生して事務所経営の話

になることも多いです。

聞いていると、仕事の受注や進捗や結実可能性をマネジメントに

報告する仕組みがないように見えます。

報告がないので、チェック機能やケツたたき機能がありません。

サポートも、自分から積極的に取りにいかないと受けられないよう

です。

これは上司という概念がないからのようです。

最初、上司がないというのは、長く会社員をしていた私には、非常

に魅力的に思いましたが、こういったチェック機能を担ってくれる

人がいないということでもあります。

ここが一番不思議なのですが、仕事の受注や進捗や結実可能性に

関する情報を持っていないマネジメントがどうやって事務所を

経営しているか、と思ってしまいます。

キャッシュアウトは、事務所コストと人件費といった固定費が多い

と思われます。

一方、キャッシュインは、顧問料のような固定収入と、スポット的

に入ってくる変動収入があります。

変動収入が多い中、固定費を賄うのは、困難が伴います。

この困難を乗り切るには、しっかり受注や進捗や結実可能性を

把握し続けるしか方法はありません。

こういう機能を担っている人や部署が、弁護士事務所にはないよう

に思います。

あるいは、あったとしても、受注や進捗や結実可能性を把握せず

にやっているように見えます。

この環境下で、事務所経営をすることは、私には「達人技」に見え

ます。

キャッシュが相当程度たまっているので、少々リスクがあって

も経営できるということでしょうか。

そもそも利益率が高いのでOKということでしょうか。(いや、

利益率とは関係ないはずです)

報酬が実は変動的になっているのでしょうか。

事業会社で資金繰りを見ていた私からすると、かなりリスクある

経営をしているように見えます。

独立して上司のいない生活を謳歌している筆者からは以上です。