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メシが美味い理由

メシが美味い。最近、とみにそう思う。

その原因について、いくつか考えてみた。なお、本稿では外食にフォーカスを当てる。

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①技術進歩説

10年20年のタームで見ると、昔よりも格段に安く美味しくなっているような気がする。

特にチェーン店は、毎日大量に数が出るので、相当コストダウンができているのだろう。データの蓄積も半端ないので、レシピのブラッシュアップも相当にあるだろう。

電子レンジやオーブンなどの料理器具も進歩している。調味料も、中華やエスニックなど、以前なら入手が難しかったものも、ネットでいくらでも入手できるようになっただろう。

これらのイノベーションが料理界にも起きているに違いない。

②高打率説

東京に住んで20年になる。当然に、自宅と勤務先の周辺で食事をすることが多い。よって、自分が美味しいと思う店に繰り返し行くことになる。

飛び込み新規はほとんどない。人に連れて行ってもらうことはあるが、それもその人が美味しいと考えている店なので、たいがい美味しい。稀にある新規も、ネット等で事前に情報収集するので、外れは少ない。

つまり、若いころに比べて、はるかに美味い店にあたる打率は高くなっていると考えられる。

③背徳感説

食べると太る。健康的にも外見的にも、太って良いことはない。中年になると、若いころと同じ量を食べていると、それはそれは見苦しく太る。

となると、食べることによるマイナスをわかっていながら、それでも欲望に負けて食べるということになる。その背徳感が、強烈な調味料となって我々の食欲をいかんなく刺激する。

同じ事情を抱える同世代諸氏と食事をすると、しばしば手を携えてこのハードルを乗り越えることになる。この背徳感が最高なのだ。

④選択肢説

東京は選択肢が多い。

たまにTVで旅番組を見るが、その地方その地方の料理が紹介される。漁師町の海鮮料理などはとても食欲をそそり、「現地の人はこんなのを毎日食べて羨ましい!」と思う。しかし、同時に「ステーキ食べたくなったら、どうすんねやろ」とも思う。失礼ながら、漁師町ではカレーもパスタも餃子も期待できないだろう。

しかし東京にいると、どのジャンルの料理も、費用を気にしなければ一流のものが食べられる。つまり、飽きるということがないのだ。

おそらくすべて正解なんだと思う。これらが複合的に合わさることで、私の食欲は否応なく激増する。この美食天国の東京で太らないでいるなんて無理ではないか。同世代で太っていない人を見ると、マジリスペクトする。

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上の世代を見ていると、いろんな事情で食べられない・飲めないようになっている。コレステロールやガンマGDPを気にしている人は多い。歯が悪くなっている人も多いだろう。

この年になると、何も気にせず美味しいものをガツガツ食べる、という行為が、あと何回できるのだろうと思う。若いころは無限にあると思った食事の回数が、実は有限であることに気づき始めた。

残り少ないカードを切るとき、できれば最高に美味いものを食べたいと思う。太るとよくないので、少量でよい。そもそもそんなに食べれない。

若いころ、年長者と焼き肉に行くと、彼らは「ほんの少しでいいから、良い肉を食べたい」と言っていて、意味不明、何しに焼き肉きてんねんアホか、と思っていた。

しかし今強くそう思うようになった。あの頃の自分にビンタしてやりたい。歴史は繰り返されるのだ。